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令和4年6月定例会一般質問

◆野瀬貴則議員 失礼いたします。新政クラブ議員団の野瀬貴則です。
通告に従いまして、一括方式にて2項目質問をさせていただきます。御答弁をよろしくお願いいたします。
今回の質問は大きく分けて2項目ありますが、どちらも子供たちの健全な育成に関わる質問であり、我々大人たちが子供たちのために何ができるのか、市民の協力による子供の育成について行政としてどのように取組をしていかれるのか、その考えと、手法について、お伺いをしてまいりたいと思います。
まず、表題1として、学校と保護者、関係者との情報伝達について、質問をいたします。
市長が掲げます子育て環境日本一を目指すまちづくりの中で、子供の健全な成長を支えるのは、学校と保護者だけではなく、地域や多くの人たちの支えによって実現されます。その支援の輪を充実させていくためには、学校と支援する方たちとの密な連携が必要であり、その実現には学校からの積極的な情報の発信とその共有化が重要ではないかと考えております。
これまでから様々な方法にて情報の発信や共有に取り組んでいただいているわけですが、市内の小・中学校にこのたび保護者連絡システムであるCoDMONというものが新しく導入されましたので、このシステムを質問の軸にして学校と関係する方々との情報の共有化について、どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
要旨に入ります。
要旨1のCoDMONについてですが、これは学校と保護者間の連絡方法を、これまでの手法からICTの活用によって手間や負担を大きく軽減し、双方にとって便利にするものであり、本市の全小学校・中学校に今年度4月から保護者に向けて公開が行われ、運用が始まっております。
学校と保護者との連絡手段のICT化は、私も含めこれまで多くの議員が議会等でその必要性を訴えてきましたところ、昨年4月に小・中学校のホームページの更新と併せてスマホアプリの導入を行うという提案があり、運用開始を心待ちにしておりました。
実際の画面を見ていただきながら質問に入りたいと思います。
資料1をお願いします。
こちらが実際のCoDMONの画面になります。
実際に私も子供が小学校におりますので使わせていただいた感想としましては、非常に洗練されたシンプルなアプリとなっております。このアプリによって、何かすごく特別なことができるというものではありませんが、例えば、多くの人が使っておられるLINE等と比べても機能は本当にその10分の1にも満たないような機能になっております。
ですが、このアプリの利便性は、今までばらばらに管理されていたものがこのアプリ1つにまとまっている点にありまして、例えば、今まで子供が持ち帰るプリントやメールで行われていました学校からの諸連絡、ほかにも保護者が電話で行っていた子供の体調不良での欠席などの連絡がこのCoDMONのアプリ上で全て完結します。さらに、先生への相談や質問などもアプリを使って気軽にすることもできるようになりました。デジタル化の利点であります即時性や保存性にも優れており、保護者とっても待ち望んでいたものではないかと思います。
そこで、まずお伺いをいたしますのが、今回のこのアプリ導入に至った経緯と目的についてであります。このアプリ導入によってどのような課題の解決を想定しておられるのでしょうか、お伺いをいたします。
次に、このアプリの導入の進捗状況と未導入世帯への対応について、質問をいたします。
CoDMONを使用するには、もちろんスマートフォンが必要となります。世代的に若く、デジタルに強い子育て世代とはいえ、全ての保護者の方がスマホを持っているわけではありませんので、全家庭への導入は難しい部分があるかと考えます。
NTTドコモモバイル社会研究所が昨年1月に行いましたスマートフォン、携帯の所有に関する動向についての調査データでは、20歳から59歳までのスマートフォンの所有率は96%を超えておりましたので、それぐらいまで導入が達成されれば、ほぼ利用可能な家庭には行き渡ると考えます。
現在までのアプリの導入率がどの程度まで進んでおりますでしょうか。
また、スマートフォンを持たない、もしくはスマートフォンは持っているがアプリ導入の意思がない保護者への連絡手段はどのように対応をされているのか、特に、非常時の連絡手段においても、今後問題はないのか、連絡体制についてを伺います。
次に、CoDMONを最大限に活用しまして、教職員や保護者の方の負担を減らし、学校と保護者で連携を行う機能の拡充についてを質問させていただきます。
導入から約2か月がたちまして、現在は学校から保護者への諸連絡であったり、もしくは保護者から学校、先生への連絡が主な機能として使われております。このアプリは、その連絡機能のほかにもアンケートの作成機能であったりとか写真を公開して写真の販売を行う機能であったり、もしくは今まで紙で配布していましたプリントを電子化して電子配布機能など、まだまだ多くの機能があります。
これらの様々な機能を、今後、どこまで導入をしていかれる予定なのか、また、それらの機能も含めまして、今後、CoDMONの活用、学校と保護者の連絡に関してどのように考えておられるか、お伺いをいたします。
次に、2つ目の要旨に入りまして、このCoDMONの学童やこども園への展開についてを質問いたします。
今回のCoDMONは、小学校、中学校に子供が通学する保護者に対して使用できるようになっております。このアプリの開発コンセプトとしましては、学童やPTA活動、こども園での使用も視野に入れて開発がなされており、一括導入による総合的な運用ができることも特徴となっております。行政が主体となって、こども園、学童、小・中学校まで全ての子供に関係する施設に導入を行っている自治体もあります。そこではゼロ歳から15歳まで、このCoDMON1つの連絡アプリで一貫して使うことができ、また、このアプリには、成長記録の機能等もありますので、子供の成長を15年間いつでも見返すことができるとなっておりまして、非常に便利ではないかと感じております。
そこで、CoDMONの他の施設への展開について伺いたいのですが、まず学童、つまり放課後児童クラブですが、こちらは放課後に児童を預かってもらう際に、家庭によっては今日は早く迎えに行かなければならないとか今日は用事があるので学校からそのまま下校しますとか、学校の欠席連絡よりはより流動的に連絡の必要性が発生することがあります。その観点からも、学童にCoDMONを展開できましたら、保護者の連絡方法は学校と同じ方式でアプリ上から行えるので便利になるのではないかと考えます。
また、こども園についてですが、現在、舞鶴市立のこども園には別の登園管理アプリが導入をされております。また、私立のこども園では、保護者への連絡システムが導入しているところやされてないところといった具合に分かれており、保護者にとっては、兄弟姉妹でそれぞれ違うこども園に通っておられたり、小学生とこども園に分かれていたりする場合は、場合によってはアプリが2つや3つになったりする場合もあるのではないかと思います。
そういった観点から、保護者としては、アプリは統一されたほうが便利なのは間違いないと思いますので、このCoDMONを市が旗振り役となりまして、学童やこども園など市内の子供関係施設へも総合的に展開していくことについては、どのようにお考えでしょうか、市の見解をお伺いいたします。
次に、3つ目の要旨となります地域や関係団体との連絡体制についてをお伺いいたします。
現在、大変多くの地域の方や関係団体の方々の活動によって、本市の子供たちの安心・安全、そして健全な育成が支えられております。子供たちの育成は、学校と保護者だけで行われるのではなく、PTAや地域ボランティア、ほかにも自治会、子どもパトロール、少年補導委員、学校運営協議会、子育て支援協議会など、それ以外にも様々な団体や個人の方々によって、例えば登下校の見守りであったり通学路の除草や除雪、イベントの開催など、たくさんのサポートをしていただいております。
こういった方々は、それぞれの活動範囲において子供の育成を支援していただいているわけですが、学校とその団体や個人の方の1対1の関係となってしまっている場合が多く、なかなかほかの団体の活動が見えにくいという実情があるのではないかと感じております。
学校からの情報も一人一人まで完全に届いているかといったら、そこも難しいのではないかと思っておりまして、学校が核となって横連携など、今まで以上に連携を進めていくことがこれからの子供たちの育成に必要ではないかと考えております。
また、一例で申し上げますと、例えば小学校の登下校時に見守りを行っている方々がおられますが、学校の参観日の振替休日だったりしていつもとは違う曜日が休みになった場合、保護者であったり一定の関係者の方々にはそういった連絡は届くんですけれども、それが届いていないという方々もおられまして、朝待っていたのに誰も子供たちが来なかったというようなお話をお聞きすることもあります。
そういった方々にも情報を届けるために、方法はいろいろあるかと思いますが、いろいろ手厚くすればするほど恐らく先生方の負担にもなるのではないかと考えておりますし、保護者以外の一部の関係者にも既にCoDMONは展開しておられるというふうにお聞きをしておりますので、ここは先生方の負担軽減も併せまして、連絡方法をCoDMONに統一しまして、子供たちに関わる地域の方々に希望する人には広く使っていただけないかとも考えております。
このCoDMONを一部の学校関係者だけはでなく、広く地域の子供たちに関わる人にも使っていただくことはできませんでしょうか、本市の考えをお伺いいたします。
以上が表題1の質問になります。
続いて、表題2の質問に移ります。
次に、音楽を通して子供たちに生きる力を育むまちづくりについてを質問いたします。
この質問は、本市の取組において音楽の持つ力と子供の成長とのつながり、それによるまちづくりをどのように考えておられるのかを伺い、本市における文化振興において本取組の位置づけや今後についてを確認させていただくことを目的に質問したいと思います。
まず、音楽を通して子ども達に生きる力を育むまちづくり協定についてをお伺いいたします。
本市は、今月25日に子供たちの生きる力を育む取組推進の一つとして、舞鶴市と田中彩子さん、そして舞鶴子どもコーラス、一般社団法人エル・システマジャパンの4者によって、音楽を通して子ども達に生きる力を育むまちづくり協定を締結すると、今定例会初日の市長の提案説明より伺いました。
協定の内容についてはまだ詳細は発表されておりませんが、本市の文化振興に大きく寄与し、多くの子供たちに夢と希望を与える取組であるというふうに聞き及んでおりまして、その内容について伺いたいと思います。
まず、今回結ばれますこの協定締結の趣旨と、それにより行われます音楽を通して子供たちに生きる力を育む取組とはどのような取組なのか、その目的や意義について、お伺いをいたします。
続いて、取組の主体を担っていただくことになります舞鶴子どもコーラスについてと、協定での役割についてをお伺いいたします。
本市には、学校や年齢の違う子供たちが週末等に集まり活動されている合唱団が幾つかあります。昨年の田中彩子さんの文化親善大使の委嘱式の際には、公募で集まった子供たちとともに1つの合唱団としてすばらしいコーラスを披露していただきました。
その合唱団たちが、今回、舞鶴子どもコーラスとして1つの合唱団として新たに発足し、活動を開始されたと伺っております。
舞鶴子どもコーラスとはどのような団体なのか、また、市として舞鶴子どもコーラスと今後どのように関わっていかれるのかをお伺いいたします。
また、今回の協定では、舞鶴子どもコーラスと舞鶴市のほかに、田中彩子さんと一般社団法人エル・システマジャパンが協定に参加しておられます。
田中彩子さんは、皆様がよく御存じのとおり、舞鶴出身の国際的なソプラノ歌手であり、本市の文化親善大使として子供たちに音楽のすばらしさを伝え、子供たちの憧れ、目標となる存在として活動をしていただいております。
今回の協定でも、子供たちに音楽を指導いただく等の重要な役割を担っていただけるんだと推察をしておりますが、もう一者の一般社団法人エル・システマジャパンについて、伺いたいと思います。
このエル・システマという名前について、あまり聞かれたことのない方が多いと思いますので、少し説明をさせていただきます。
資料2をお願いいたします。
エル・システマジャパンとは、エル・システマというすばらしい音楽教育システムの名前がついております。エル・システマとは、南米のベネズエラで47年前に誕生した音楽教育プログラムのことを指しておりまして、貧困が問題となる国である中で、経済的に貧しい子供たちでも無料で音楽に触れ合う機会を提供し、合唱や楽器の演奏によって協調性や規律を学びながら希望や誇りを持つことを目的として誕生し、世界的にオーケストラを行われるなど、大きな注目を集めております。この取組を東日本大震災で心に大きな傷を負った被災地の子供たちに対してぜひ学んでいただきたいということで、音楽を通じて生きる力を持ってもらうために、2011年にエル・システマジャパンというものが発足し、楽器の寄贈など多くの方々の支援によって、福島県や岩手県でこのようにコーラスや合唱などの活動を行っておられます。
この団体と、今回、舞鶴市とも協定を結ばれるわけですが、関西での活動はあまりなく、市民にとってもなじみがありませんので、エル・システマジャパンとはどのような活動を行っておられる団体なのか、また、本協定においてどのような役割を担われるのか、お伺いをいたします。
最後の要旨になります音楽とまちづくりについて、質問をいたします。
今回の協定による取組は、子供たちの生きる力を育む取組の推進の一つと伺っておりまして、子供たちの生きる力とは、文部科学省の定める学習指導要領において掲げられている理念でもあります。
情報化の進んだ現代社会では子供たちを取り巻く環境変化のスピードが速く、人々の価値観も多様化をしております。そんな時代に、子供が大人へと成長し、幸せに生きるためには、与えられる知識や技術を習得するだけでは足りず、目的を持って必要な知識を自ら選び取り、改善しながら協働的に目的達成を行うことが必要とされ、自ら考え、自ら行動することで、表現力と考える力、そしてコミュニケーション能力を会得していく、これを生きる力というふうに定義しております。
その生きる力を、音楽を通して育むと今回は言われているわけですが、音楽が今回の取組の重要な要素となっております。
音楽には、多くの種類、形態があり、一くくりにはできませんが、本市では、舞鶴子どもコーラスと協定を結ばれるように、コーラス、つまり合唱に大きく注目をしておられます。
子供たちの生きる力を育むために、様々な活動がある中で音楽、その中でも合唱を選ばれたその理由について、また、合唱には子供たちの生きる力を育むためにどのような効果があるとお考えでしょうか、お伺いをいたします。
また、今後についてですが、今回の協定、そして今後の取組により、子供たちの生きる力が育まれ、そしてまちがどのように変わっていくとお考えでしょうか。今後の活動の予定や将来の展望について、市のお考えをお伺いいたします。
以上で1回目の質問を終わります。

◎教育振興部長(濱野滋) 野瀬議員の御質問にお答えいたします。
1つ目の、学校と保護者、関係者との情報伝達についての御質問のうち、まず、保護者連絡システムCoDMONについてでありますが、これまで学校から保護者への連絡は、児童・生徒を通じてプリントの配布や保護者宛てのメール配信により行ってまいりました。
しかしながら、保護者の確認を学校が把握できず、必要に応じて電話連絡するなど、対応に苦慮していたところであります。
また、児童・生徒の欠席等の連絡は、原則、連絡帳や電話連絡としていたことから、教員、保護者双方の負担となっておりました。
こうしたことから、学校と保護者とのコミュニケーションをよりスムーズに確実に行うため、児童・生徒の欠席・遅刻の連絡、学校からのお知らせの配信など、双方向に情報連携ができる保護者連絡システムCoDMONを全小・中学校に導入し、今年6月から本格運用しているところであります。
CoDMONの導入により、保護者は学校からの連絡をアプリの自動通知機能で容易に確認ができ、学校は急な予定変更や緊急時の連絡を効率的に配信し、保護者の既読を確認できるため、正確かつスムーズな情報連携が可能となりました。
次に、小・中学校におけるCoDMONの利用率でありますが、現在、全保護者のおよそ93%の方が御利用されております。
まだ利用されていない方に対しましては、これまでどおり学校から個別にプリントの配布や電話連絡を継続しており、全ての保護者に必要な情報が漏れなく届くよう配慮しております。
また、保護者との連絡機能以外に、CoDMONで利用可能なアンケート機能につきましては、既にPTA総会の書面審議や参観日の保護者アンケートなど、各学校において効果的に活用しております。
その他の機能につきましては、利用方法や運用について、それぞれの効果や課題を踏まえ、個別に判断してまいります。
次に、3つ目の地域や関係団体との連絡体制についてでありますが、CoDMONは学校と保護者とのコミュニケーションツールとして有効な手段と考えており、地域や関係団体等に、臨時休校のお知らせや行事等の予定変更などを連絡する場合においても効果を発揮するものと考えます。
今後、地域や関係機関等と相談する中でCoDMONの効果的な活用方法について研究してまいりたいと考えております。

◎健康・子ども部長(田中昭) 次に、質問1、学校と保護者、関係者との情報伝達についてのうち、要旨2の放課後児童クラブや認定こども園への展開について、お答えいたします。
まず、市内の認定こども園等におきましては、令和4年4月時点において、公立、私立を問わずほとんどの認定こども園等において、ICT化の一環として、保育業務の効率化に向けた保育支援システムが導入されております。
このシステムを活用し、各施設においては、保護者との円滑な連絡体制の構築は図られているほか、園児の登園・降園の管理など、保育業務が効率的、効果的に実施されているところであり、現在のところ、CoDMONの導入を推奨していくことは考えておりません。
また、放課後児童クラブにつきましては、本市には、現在、地域の子育て支援協議会等が実施主体の26クラブと法人が実施主体の3クラブの計29クラブが市からの委託を受けて運営されております。
各クラブとの連携、連絡調整等については、クラブ支援員の皆様の意向を確認する中で、直接やり取りするほうが効率的であるとのことから、現在は、保護者への連絡も含め、電話やファクスを活用しているところでございます。
将来的には、学校や市、保護者と各クラブとが双方向に連絡を取り合い、情報共有が図れるようなシステムを構築してまいりたいと考えておりますが、アプリの使用やその運用につきましては、財政面での課題に加え、実際に利用していただくクラブ支援員の皆様の御理解と御協力が必要となってまいります。
いずれにいたしましても、令和3年度に策定しました舞鶴市放課後児童クラブ運営計画において、ICT化の推進による事務作業の効率化を盛り込んでおりますことから、その内容も踏まえ、今後、よく検討してまいりたいというふうに考えております。

◎市民文化環境部長(福田伸一) 2つ目の、音楽を通して子供たちに生きる力を育むまちづくりについての質問にお答えします。
まず、今月25日に締結することとしております音楽を通して子ども達に生きる力を育むまちづくり協定につきましては、障害や不登校、ひきこもりなど様々な課題を抱えている子供たちを少しでもハンディを持たせずに社会に送り出したいという行政課題と、自分の生まれ育った舞鶴で音楽を通して子供たちに生きる力を育む手助けをしたいという本市の文化親善大使の田中彩子さんの思いが一致し、一般社団法人エル・システマジャパン及び舞鶴子どもコーラスと連携して、仲間とともに行う音楽活動に、希望する子供なら誰でも参加できる環境を整え、お互いを認め合いながら仲間同士で教え合い、助け合って目標を達成する喜びを経験させることによって、本市の子供たちが誇りと自信、夢と希望を持って積極的に自己実現を図る生きる力を育むことを目的に取り組むものであります。
次に、舞鶴子どもコーラスにつきましては、現在、小学生や中高生を対象にそれぞれ活動しておられる合唱団を母体とする団体であり、これまでから不登校など課題を抱える児童・生徒が社会とつながる場としても活動しておられたところ、指導者の方々が本市の行政課題の解決や田中彩子さんの思いに賛同し、この取組に積極的に参加したいという思いから、今月11日に発足されました。
今後、新たな団員も募集する中で、希望する子供なら誰でも参加できる環境を整え、本協定に基づく音楽活動を行っていただきます。
次に、一般社団法人エル・システマジャパンについてでありますが、エル・システマとは、南米ベネズエラで始まった音楽教育プログラムのことであり、子供たちに無償で音楽指導を提供し、子供たちは集団での音楽体験を通じて忍耐力や協調性、自己実現力が身につけられるとして、世界中で注目されており、現在、世界70か国以上の国や地域でそれぞれの地域の特性や社会環境に応じた活動を展開されています。
日本では、一般社団法人エル・システマジャパンが、東日本大震災の被災地の復興の中で長期的に子供たちを支えたいという思いから、平成24年に福島県相馬市で最初の活動を開始されて以来、子供たちが誇りと自信を持ち、他者とのコミュニケーションを学び、積極的に自己実現を図る力を持つことを目指し、被災地に限らず活動を続けられており、本協定においては、子供向け音楽教育プログラムの実施などの役割を担っていただきます。
また、市の役割といたしましては、練習会場や発表場所を提供するとともに、必要と認める費用について、予算の範囲内で支援することとしております。
次に、音楽につきましては、今回、連携協定を締結する本市の文化親善大使である田中彩子さんが声楽家であること、また、本市では以前から合唱が盛んで熱心な指導者がおられること、これまでから合唱は本市の教育の分野で子供たちの生きる力を育むことに大きな役割を果たしてきたことなどから、合唱で取り組むこととしたところであります。
本市では、スポーツの分野では、レスリングや野球、サッカーなど、元気で活発な子供たちが様々なクラブで切磋琢磨する中で生きる力を育んでおります。
一方で、内気な子やスポーツが苦手な子も大勢おり、このような子供たちも舞鶴子どもコーラスに参加することで、本協定の目的である仲間同士で教え合い、助け合って目標を達成する喜びを経験することによって、誇りと自信、夢と希望を持って積極的に自己実現を図る生きる力を育めるものと考えております。
また、この取組を通じて、生き生きと音楽に打ち込む子供たちを中心に周囲の大人たちや地域社会が活性化し、私たちの暮らしに潤いと喜び、まちに元気がもたらされるものと期待をしております。
さらには、本市には、文化振興やスポーツ振興を草の根で支えていただいている方々が大勢いらっしゃることから、今回の取組を契機として、そのような方々の力をお借りし、ほかの文化やスポーツでも子供たちの生きる力を育む取組を展開するなど、文化やスポーツを通じてまちの活性化を図ってまいりたいと考えております。

◆野瀬貴則議員 詳細に御答弁をいただきましてありがとうございました。
いただいた御答弁に対しまして、所感とさらにもう少しお聞きしたいことがありますので、それぞれ再質問させていただきたいと思います。
まず、最初のCoDMON、保護者連絡システムについてですが、導入の経緯であったりとか今後の市の考えというのを理解させていただきました。
また、アンケート機能等々、新しい機能についても積極的に使っていかれるということですので、恐らく、アンケート機能とかそういったものは学校のそれぞれの取組といいますか、学校に委ねられている範囲かなと思いますので、アンケート機能を使う学校、使わない学校というのが分かれないように、一定フィードバック等々含めて、全小・中学校に展開していっていただきたいなというふうに考えております。
また、現行の小・中学校と保護者間での利用についてでありますが、学校だよりのプリントとかの電子化によって、今後は印刷代の削減であったりとかそういったことも可能になってくるかと思いますし、また、アンケート機能も、例えば全国的な課題が発生したとき、課題といいますか提議がなされたとき、例えば最近では子供たちのランドセルが重た過ぎるんじゃないかということで置き勉について全国的にいろいろ議論がなされていたりするわけですけれども、こういったことも保護者の方に対してどう思われますかみたいなアンケートを積極的に学校のほうからとっていただいて、保護者の声を今後集める機会を拡充していっていただきたいなというふうに考えております。
再質問としてお聞きをさせていただきたい部分になりますが、CoDMON導入において、学校と保護者との双方向的なやり取りについて、例えば、保護者から子供に対するいろんなことでちょっと聞きたいことであったりとか質問したいことがあるかと思います。そういう場合は、従前は電話等々で先生に対して連絡を取っていたわけですし、舞鶴市ではありませんが、ほかのところでは先生と保護者が直接LINEでつながってやり取りするみたいなところもあるんですけれども、それはそれで夜中でも関係なしに連絡が来るので、先生の負担になるから駄目だというような形にもなっておりますので、CoDMONがそういったところも解決するツールではないかというふうに考えております。
そういった意味で、学校と保護者との双方的なやり取りについては、今後、どのように活用していかれるお考えでしょうか、お伺いをいたします。
そして、学校と地域をつなぐツールとして様々な関係する方々への展開というのを提案させていただいたんですけれども、こども園やら学童等々も含めて、それぞれなかなか実情があって、今すぐには難しいということはお聞きをさせていただきました。
これに関しては、時間が解決するかもしてませんし、また、これはCoDMONに限定するわけではございませんので、方法は多々ありますが、それぞれいろんな方法を使いながら、今まで以上に地域の方々に情報が行き届いていっていただきたいというところが目的でございますので、ぜひそういったところも様々な方法を今後検討をお願いいたします。
その上で、学校との地域の連携、協働について、今後どのように強化していこうと考えておられるのか、市の見解をお伺いいたします。
それから、表題2の音楽を通して子供たちの生きる力を育むまちづくりについてのほうになりますが、本当に田中彩子さん、それから舞鶴子どもコーラスさんたちを主体としまして、音楽、合唱によって子供たちの生きる力を育むという大変すばらしい取組だと思っております。
本市の文化振興施策は、田辺城や赤れんが倉庫等々の歴史や伝統文化に結構力を入れておられるかなと思っておったんですけれども、今回はこういった音楽という新しいところに注力される点もございますので、この取組が本市の本当に隅々まで行き渡るような展開を期待したいなと思います。
お聞きしたいのが、今回の協定の趣旨としまして、先ほど希望する子供は誰でも参加できるというふうに御答弁をいただいたんですけれども、誰でもという範囲は非常にいろいろな解釈があるかなと思っておりまして、エル・システマの理念に基づけば、貧困の子供であっても無償でというのが理念でございますので、例えば毎月の月謝等々であったり、家庭の金銭的な事情で参加が難しい子供なども参加ができるのかどうなのか、障害等を持っておられたり、今、不登校の子は、先ほど含めて誰でもとおっしゃいましたが、こういった金銭的な部分も含めての誰でもという範囲がどのような範囲を指しておられるのか、お伺いをしたいと思います。
そして、今後のまちづくりの部分についてでありますが、まちづくりとはすなわち市民参画でありまして、この協定締結、そして今後の活動は、参加する子供たちとその関係者だけで成立するものではなく、先ほど少しおっしゃっていただきましたけれども、一人でも多くの市民がこの取組に共感し、できることで応援し支えてくれることによってこの活動というのは盛り上がって続いていくんだと考えております。
本市の文化振興に寄与し、多くの市民の参画により、この取組そしてまちづくりが達成されるために、市民が主体となって取り組む音楽を通じたまちづくりにおいて、市民をどのように巻き込んでいこうとお考えなのか、本市のお考えをお聞かせください。

◎教育振興部長(濱野滋) 初めに、CoDMONについてでありますが、学校と保護者との双方向のやり取りは、スムーズで確実な連絡手段の確保に加え、様々な機能を活用して円滑な学校活動の推進につなげていくことが必要であると考えており、まずはCoDMONや他の様々なツールを活用し、学校だよりをはじめ、保護者向けのお知らせやアンケート調査、行事への出欠確認や大雨等による対応など、情報発信の充実に努めてまいりたいと考えております。
また、地域と学校をつなぐための情報伝達手段につきましては、地域の方々の状況やニーズに合わせて必要とされる情報を利用しやすい方法で提供することが重要というふうに考えておりますので、CoDMONをはじめ、様々な手段を活用して連携を深めてまいりたいというふうに考えております。

◎市民文化環境部長(福田伸一) 舞鶴子どもコーラスの母体となった小学生、中高生の合唱団におきましては、これまでから不登校など課題を抱える児童・生徒が社会とつながる場としても活動をしておられます。
今後も少しずつ可能な範囲から希望する子供が参加できる環境を整え、活動されると伺っております。
次に、市民をどのように巻き込んでいくのかということにつきましては、生き生きと合唱に打ち込む子供たちを中心に、周囲の大人たちや、また、地域社会が活性化し、私たちの暮らしに潤いと喜び、まちに元気がもたらされることを期待するとともに、今回の取組を契機としましてほかの文化やスポーツでもそれらを草の根で支えてくださっている方々の力をお借りし、子供たちの生きる力を育む取組を展開するなど、市民の皆様とともに文化やスポーツを通じてまちの活性化を図ってまいりたいと考えております。

◆野瀬貴則議員 御答弁ありがとうございました。
CoDMONに関しましては、いろんな方法を使っていただいて、より地域の連携、いろんな関係者の方の連携を図っていただきたいなというふうに考えます。
ただ、関係者といっても、どこからどこまでが関係者かと言われると、これも非常に定義が難しいお話でありまして、何らかの団体に所属しておられたらいいんですけれども、中には個人的な支援というのをしていただいている方というのも多数おられますんで、そういった意味ではいろいろ難しい部分はあるかと思います。
ただ、このCoDMON、私、何がいいかなというのは、小学校単位で情報の発信が可能なことが一番よいなというふうに思っております。舞鶴市からメール配信サービスやラインなどで、例えば不審者が出てとか火事が出たとかいろんな情報をいただくわけなんですけれども、なかなか自分の関係する地域であるかどうかというところもありますんで、小学校単位で発信があれば、そういったところにも迅速に、また地域の方々が対応いただくことが可能かもしれませんと考えておりますので、いろんな活用方法をぜひお願いをいたします。
そして、音楽を通して子供たちに生きる力を育むまちづくりについてでありますが、希望する子供たち、これもエル・システマの理念に基づいた活動になることを、やっぱり私は願っておりますので、舞鶴子どもコーラスさんとしっかり支援、連携をいただきながら、今後の活動をお願いしたいと思います。
また、合唱を今回取り上げられるわけですけれども、中には歌うことが恥ずかしいというような方も子供もおるかと思いますので、また楽器について、こういったものもどんどん取り入れていただけたらなというふうに思います。
また、舞鶴子どもコーラスの指導者の方々もちょっとお話を聞かせていただいたこともあるんですけれども、本当にいろんな子供たちのためにという崇高な思いで活動していただいておりまして、活動費もなかなか厳しい中、紆余曲折あってここまで発足までこぎ着けたというか達成されたというふうに伺っております。この活動が、本当に子供たちそして舞鶴のいろんな方々にとって、文化振興の柱として、今後、発展していくことを願っておりますし、また、度々こういったことについても聞かせていただきたいと思いますし、皆さんと一緒に活動していきたいと思いますので、ぜひお願いをいたします。
以上で質問を終わります。

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