活動実績

令和4年3月定例会 一般質問

◆野瀬貴則議員 失礼いたします。新政クラブ議員団、野瀬貴則です。通告に従いまして一括方式にて2項目質問をさせていただきます。他の議員と質問内容が一部重複する部分もありますが、また別の観点からお聞きをさせていただきますので、御答弁をよろしくお願いいたします。
まず、1項目め、「大雪の状況と共助による除雪について」を伺ってまいります。
今回の大雪ではどのような課題があったのか、また、今後も訪れるであろう大雪に対しまして、我々市民がどういうふうに取り組んでいくべきかを行政とともに考える機会としたいという、そういった観点から何点か御質問をさせていただきます。
この冬は、まさに大雪の年と言うに値する年でありました。年末までに大雪が降るということは近年少なかったんですが、今回の場合は一気に大雪が降ったのを最初に、年が明けてからも雪の日が続き、雪の重みによる各地で倒木が発生、もしくはパイプハウスの倒壊など、市内各所で多くの被害が発生いたしました。近年あまり雪が降らなかったこともありまして、多くの市民が12月に大きく雪が降ることはないだろうという意識の不十分な部分があったところに降ったのも、影響が大きかったのではないかと考えております。質問に際しまして、もう少し正確に認識を皆様と共有するために、資料を御覧いただきたいと思います。
こちらは、本市の積雪の情報を表した気象庁の観測データをグラフにしたものになります。青のグラフとオレンジのグラフがありまして、オレンジのグラフが、1日に降った積雪の量を表しているものであり、青のグラフが、その降った雪が解けずに降り積もった積雪の一番深い深さを表したものになります。今期の雪の状況を見ますと、一番右側に当たります赤い枠に囲まれているところが今季の雪の状況になります。初雪が降った12月26日が今季の最も雪が多く降った日となり、グラフの青いラインで表してあります。そして、その翌日、27日にもさらに20センチメートルの降雪があり、最深積雪つまり降った雪が解けずに、さらに積み上がった合計が青のラインとなりまして71センチメートルとなりました。この両記録は、1961年からの観測記録でも4番目に当たる大雪となっておりまして、なおかつ12月に降った雪としては、降雪、最深積雪ともに観測史上1位という、まさに想定外の大雪に見舞われたことが分かります。
しかしながら、これまでの大雪の教訓を基に、国道、府道、そして主要な市道をしっかりとした除雪の体制で臨んでいただき、早朝からの除雪によって、多少の混乱はあれど前回の大雪、2012年のときのように交通が完全に麻痺をするほどの問題は発生しなかったと思います。これは本当にありがたいことであり、除雪に取り組んでいただいた方々には本当に感謝をするばかりであります。
その一方で、今回の大雪で新たな課題も顕在化しつつあるのではないかと考えております。それは、除雪車の通らない住宅街などの生活道路での除雪になります。私が12月の大雪のときに遭遇した事例になりますが、年末に差しかかる中、皆さん、やはり通勤に行かねばなりませんので、一生懸命家の前を除雪されまして、何とか除雪が終わったところ、車に乗って発進をして行かれましたと。除雪が済んでいる市道まで出れば、もう問題なく通行ができますので、そこまであともう少しというところで、除雪がされていない住宅が何軒かありまして、その部分でスタックをしてしまって進めなくなってしまうという事例が非常にたくさん発生をしておりました。私も、同じ町内の至るところでそういう車が何台もスタックしているところに遭遇をいたしまして、近所の人たちと一緒に協力して救出に当たったわけなんですけれども、救出しても次の車がまたスタックする、救出しても別のところでスタックしているという、本当にもう終わらないような状況が今年の雪の状況でありました。
後に、なぜこのような事態になったのかと考えてみたんですけれども、当然に一番の原因は記録的大雪であったことは間違いがありません。しかし、二次的な要因として考えられますのが、除雪がしていないところがあったからなのか、もしくは大雪なのに車で通勤しようとしたからなのか、原因はたくさんあると思います。しかし、除雪に対する市民の意識といいますか、取組方や考え方がやはり昔とは違ってきているんだなというふうに考えております。これをどのようにしていくのかというのは、やはり課題として考えていく必要があるのではないかと思います。
そこで、まずお伺いしますのが今回の雪の状況についてです。今回の大雪による市内の積雪状況と、市内にどのような影響があったのか。また、今回の記録的大雪は、生活道路の除雪においては、市民の人力による作業能力をも超えていたのではないかと考えておりますが、その点についての市の認識と、今後また訪れる大雪時の対応と方針についてどのようにお考えかお伺いをいたします。
次に、2項目めの「通学路の除雪と安全対策について」を質問させていただきます。
全国の通学路で起こった痛ましい交通事故をきっかけに、子供たちの安全な通学を確保するため、歩道やスクールゾーンの設置など通学路の安全対策が全国で見直されております。しかし、歩道がない通学路もまだまだ市内に多数ある中で、今回の大雪で、特に除雪車が通った後にできる道路脇の雪の塊が非常に大きくなってしまい、通学に影響が出たと感じております。除雪車が積み上げた雪が道路脇に積み重なることで、本来、歩行者が歩く白線の内側を歩くことができなくなります。そうなると、子供たちは車道を歩くことになるわけですが、雪で道路幅が狭くなっている上に、車道を歩くわけですので、安全対策には十分に気を配る必要があると考えます。このような状況の中、通学路の除雪は、地域の住民の方々や保護者の方々の取組によって支えられている部分も多々あるんですが、積雪時の子供たちの通学の安全対策について、市はどのように考えておられるかお伺いをいたします。
続きまして、要旨3の「除雪支援について」をお伺いいたします。
私が懸念をしておりますのが、生活道路の除雪が、今後、市民生活の重要な課題となっていかないかということになります。昔であれば、大雪であれば、地域の住民の方々が総出で雪かきをして、何とかしておったと記憶をしておるんですけれども、核家族化や共働き、または高齢者の独り暮らしなど、いろいろな環境や状況の変化によりまして、住宅1軒に対して雪をかく人やかける人の人数は減ってきているんではないかと思います。行政が全市道を除雪することは不可能である以上、住民同士で何とかして除雪できる体制や仕組みを構築し維持をしていかないと、住民の方々が一生懸命除雪をしても、どこかで除雪ができていないと、そこが詰まってしまって車が通れないとか、住民の方々が不便をするということになってしまいます。今回の事例でも、自然のこととはいえ、やはり市民の方々のやり場のない怒りが、除雪に従事していただいている方々や行政へと向けられておりました。様々なところで地域の除雪は地域で行うものなのだと、共助による除雪体制が必要だといろいろなところで言われておりますが、その共助に対しましても、一人一人がシャベルを持って除雪をするだけではなくて、行政の様々な協力や支援によって、その力を5倍にも10倍にも連携強化をしていただいて、除雪に取り組めるようになればと考えております。
そこで、本市の除雪の支援の体制についてをお伺いさせていただきます。
1つ目が、人的な支援についてです。除雪や排雪が困難な方を支援する除雪ボランティアのような制度が、本市にあるのかどうかをお伺いさせていただきます。また、そのような制度があれば、どのような体制で運用されているのかも併せてお伺いをいたします。
2つ目が、雪捨場の支援についてなんですが、こちらについては、さきの質問で同じ内容の質問があり、答弁もされておられますので、この部分については割愛をさせていただきます。
しかしながら、雪捨場の開設基準は、現状、定まっていないという答弁に対して、また私なりの感想といいますか、申し述べたいこともありますので、後ほど同じ答弁をいただいたというふうに認識させていただいて、またお話をさせていただきますので、御承知おきください。
3つ目に、除雪道具に関しての支援であります。本市の支援制度といたしまして、山間部等の自治会に対しまして、除雪機を貸与していただきまして、その地域の方々で当番を設定するなどして、地域での除雪が行われております。今回の大雪では、市街地や住宅街でも人力での除雪が困難な状況が発生し、町内会でも除雪機が欲しいといったお声をたくさんいただきました。そういった山間部以外の地域にはなるんですが、同じように保管や管理、また地域住民で運用が行えるような自治会などに、除雪機の貸与をするような支援についてどのようにお考えでしょうかお伺いをいたします。
続きまして、2項目めの「舞鶴市共生型MaaS「meemo」を使った新たな地域交通体系の構築について」を質問させていただきます。
この質問は、今年度で3回目となる予定の、お互いさまの精神で住民同士の助け合いにより、新たな移動手段を確立するmeemoについて、本市のこれからの地域交通体系の構築にどのように関わってくるのか、全国各地で似たような取組も登場しておりますが、一方で、人口減少の影響がますます大きくなるにつれ、これからの公共交通をどうやって維持していくのかというのは、多くの自治体での重要な課題となっております。私たちの生活になくてはならない公共交通との関係、またその将来についてを伺ってまいります。
まず、このmeemoの取組についてですが、2020年から本市で2回の実証実験を行っていただいており、私も何度か質問をさせていただいております。対象地域が舞鶴市内全域ではなく、実験的な限定的なエリアでありますので、また、インターネット等で傍聴いただいている方には、初めて聞かれる方もおられるかと思いますので、より正確に理解していただくためにも、再度簡単に説明をさせていただきたいと思います。
資料をお願いいたします。meemoとは、スマートフォンを使った住民同士の助け合いにより地域の交通手段を確保する、本市とオムロンソーシアルソリューションズ株式会社、日本交通株式会社との共同事業であります。2020年に7月から9月の期間において加佐地域と高野地域、また翌年の2021年度は10月から12月の期間において高野地域に絞って実証実験が行われました。移動手段を持たない方に対しまして、同じ地域に住む住民同士の助け合いの精神によって送迎を行うという、新たな取組であります。この資料のように、ドライバーとして登録された方は、車にステッカーを貼りまして、スマートフォンのアプリによって、住民の送迎依頼が来るのを待ちます。送迎依頼があった場合は、スマートフォンにその通知が行われますので、その通知を受託した場合は送迎が成立ということで、お互いアプリを使って送迎を行うというサービスで、この画面のようにスマホの画面があって、いろいろな方々からの通知が来るようになっていますと。このスマホのアプリも、本当にバージョンアップを日々繰り返して、いろいろ変わってきておりまして、また今年度の実験では、ドライバーの方は、毎日、待機する場合はビデオ通話によって健康チェックをするなど、本当に安全対策についてもしっかりと皆さんの協力を得ながら、実験をされておられました。
では、このmeemoについてなんですが、まず、要旨1の「meemo実証実験と課題について」を質問いたします。
高野地域で行われました2回の実証実験が昨年12月末で終了し、その報告会が先月行われました。そのときの資料によりますと、実験結果として、前回の実験から利用者数それからマッチング率ともに大きく向上をしておりました。取組の認知が進んだ結果だと考えており、行政から住民に対して繰り返し丁寧に説明をいただき、理解、協力していただいた結果であると認識をしております。今回の実験結果について、市はどのように分析をされておられるのか、また、期間中に行われました新たな試みや、また気づいた発見などあれば、同様にお伺いをいたします。
また、課題についてでありますが、昨年度の実験ではスマートフォンの操作性に対して、使いづらいという意見が多数出ていた中、資料にも映っておりますように、非常に洗練されて見やすいアプリというふうに改善をしていただきました。それによって、住民の意見ですね、どのように捉えていただいているのか、また、まだどのような点が不足しているのか、または住民から必要とされていると認識しておられるのかお伺いをいたします。
次の、要旨としまして、類似する他の先進的な交通施策への取組との違いについてお伺いいたします。
このmeemoの取組をいろいろな方に説明をさせていただくときに、他市でも同様に行われています様々な交通実験との比較がよく聞かれます。全国各地で同じような先進的実験が行われておりますので、例を挙げれば切りがないんですけれども、例えばAIによる自動運転カーによる移動サービス、または電話やアプリで手軽にドライバーを呼んで目的地まで連れていってもらう、いわゆる地域専用タクシーとも言えるようなサービスの2つ、この2点は、よくテレビや新聞等でも特集が組まれますことから、よく比較対象に上がります。
これらサービスと比較しますと、今回のmeemoに関しましては、スマホを使うという点においては同じく先進的でありますが、あくまで運転や送迎をするのは、同じ地域の住民の方々です。しかも特定の人がされるのではなく、ドライバーとして登録されている人が、空いた時間で送迎をするという仕組みの関係上、先ほどのマッチング率という、本来、公共交通といえば、所定の時間であれば必ず乗れるはずなんですけれども、そうとは限らないという、なかなか公共交通にはなじみのない単語、システムが存在をします。乗る側といたしましては、できることなら簡単なほうがいいのは当然でありますが、なぜこの住民同士での送迎という方式を選択されているのか、どのあたりに他のサービスと比較して本市において導入の必要性があると考えておられるのか、本市がmeemoに取り組む理由をお伺いいたします。
最後の要旨になります。「他地域への展開と地域交通体系の構築について」をお伺いいたします。
昨年の実証実験の終了後に、地域から実施継続を願う要望書が提出されました。交通空白地帯である高野地域にとっては、地域の足となる公共交通を何とか実現したいという思いは非常に強く、これまで駅の誘致や地域バスの導入など、様々な取組を行った中で、なかなか実現してこなかった中で、今回導入されつつあるmeemoに対しまして、地域として大きく期待をしておられます。前回の実証実験でも、何とか地域の足としてmeemoが定着してほしいと願う方々によって、率先して取り組んでいただいておりました。また、これが実験終了によってなくなってしまわないでほしい、地域を思う気持ちが消えることなく続いてほしいと願っておられます。その思いを酌んでいただきまして、今定例会の予算案でも引き続き実施の継続の予定としていただいていますことは、私も同じ地域の住民として非常に感謝をしております。さらなる機能や認知の充実を図り、取り組んでいきたいと考えておるんですけれども、その中で、今回の実施計画には、前回と違う部分もありまして、前回までにはなかった、地域が主体となって運用という記載がされております。今までの実証実験から一歩大きく前進したものと認識をしております。
そこでお伺いをいたしますのが、この地域が主体となって運用というのは、どういうことを指しておられるのか、地域バスのような運用形態を考えておられるのか、本市の考えをお伺いいたします。
また、このサービスは、2年をかけましてようやく根づきつつあるわけですが、meemoは住民同士の助け合い、つまり共助の精神が根底にあります。これは、何も高野地域に限った話ではなく、本市全域でもその共助による取組というのは進めていただいておるところでありますので、本市全体でも取り組んでいけるのではないかと考える部分もあるわけですが、この2年間の実験の知見を踏まえまして、他地域への展開についてをどのように考えておられるか、市のお考えをお伺いいたします。
以上で1回目の質問を終わります。

◎建設部長(田中洋) 野瀬議員の質問にお答えします。
市内の積雪状況やその影響についてでありますが、12月27日の積雪につきましては、12月としては過去最高の71センチメートルを記録し、2月末にも10年ぶりの大雪となり、JRの運休やバスの遅れ、車のスタックによる交通渋滞が発生しました。今年は例年にない大雪であり、地域の皆様が、生活道路の除雪に非常に苦労されたことは十分認識しておりますが、今後も、地域の皆様と協力し、対応しなければならないと考えております。
次に、通学路の除雪と安全対策についてでありますが、車道の除雪により通学路が通行しにくくなっている場合、児童・生徒には、安全確認を十分行った上で、注意して通行するよう指導しているところでありますが、引き続き地域や見守り隊の方々に御協力いただきながら、子供たちが安全に登下校できるような環境づくりに努めてまいりたいと考えております。通学路の除雪体制につきましては、日頃から沿線の御家庭や地域の方々にお世話になっているところであり、今後も御協力をお願いしてまいりたいと考えております。
次に、除雪支援についてでありますが、除雪ボランティアにつきましては、除雪に限定した制度はありませんが、これまで大規模災害の場合には社会福祉協議会が窓口となり、災害ボランティアの受付や派遣先の調整を行っており、その状況に応じて対応してまいりたいと考えております。また、地域の人材につきましては、高齢化で雪かきができないという御意見を多く伺っておりますが、自治会やPTAなど、各種団体の皆様と協力し、対応しなければならないと考えており、市では、除雪作業の協力と参加を促すため、例年広報まいづる12月号により、自宅や店舗前の歩道など、身近な場所の除雪に協力いただけるようお願いしてきたところであります。
また、平成24年のような災害級の豪雪となった場合には、独居高齢者世帯などへ市職員による除雪支援チームを組んで除雪に当たった事例もあるように、その状況に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。
次に、市街地への小型除雪機の貸与につきましては、高齢化や人口減少が続く今日では、自治会における負担増が深刻な課題であることは認識しておりますことから、自治会支援の在り方の中で検討してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、雪は自然現象であり、年によって様々な降り方がありますが、その状況に応じ適切に対応できるよう努めてまいります。

◎政策推進部長(有吉央顕) 次に、共生型MaaS「meemo」の実証実験と課題についてでありますが、本実証実験は、昨年10月から12月までの3カ間、高野地区で実施し、利用者57名、ドライバー29名の合計86名の市民の皆様に御参加いただきました。実証実験の実施に当たりましては、昨年7月以降、各自治会の役員会や体操教室などの場をお借りして説明会を開催したほか、毎月の区長会にも参加し、meemoの取組状況を報告するとともに、自治会回覧を通じてmeemo通信を配布するなど、地域への周知に努めてまいりました。また、昨年度の実証実験において、高齢者がスマートフォンを扱うのに大変苦慮されていたことを踏まえまして、6月から1コース4回のスマートフォン教室を19コース企画し、延べ50人にスマートフォンの基礎から学んでいただいたところでございます。
こうした準備を進めてきたところでありましたが、8月20日から9月30日まで緊急事態宣言の発令を受け、地域に入り説明会を実施することが困難となり、10月の実証実験スタート当初は、参加者43名からのスタートとなりました。また、実証実験がスタートした当初には、アプリの不具合もあり、送迎依頼回数やマッチング成功率も低調に推移いたしましたが、定期的に地域に入り、アプリの操作方法の説明会や模擬送迎体験、子育て世代や障害者施設等と連携した城南会館を目的地とするイベントを実施する中で、送迎のマッチング成功率が昨年度の51%から87%と大幅に増加したことにより、住民送迎成立回数が昨年度の85回から105回へと約24%増える結果となりました。今回の実証実験は、昨年度の課題を踏まえ、アプリ画面の操作性や見やすさを大幅に改善したことにより、高齢者でも使いやすいものになったことで、マッチング率も目標としていた80%を超えたところであり、スマホアプリを用いた住民同士の送迎によるmeemoの仕組みについては、一定確立されたものと認識しているところであります。
一方、送迎回数が増える中で、利用者から予約ができたほうがよい、また送迎に一定の謝礼を支払いたいといった声もいただいているところであり、今後の取組の中で検討してまいりたいと考えております。また、昨年度から定期的に継続して地域に入り、住民の皆様と一緒に実証実験に取り組んだことで、地域の皆様方の理解も深まり、高野地区の総意として2年をかけて醸成された地域のつながり、地域を思う心が消えてしまうことなく、さらなる発展となるよう、meemo継続実施の要望書を市長に対して提出いただいたことは、非常に心強いものと認識しているところであります。
次に、AI自動運転サービス等との違いについてでありますが、御承知のとおり、このたびの実証実験は、本市とオムロンソーシアルソリューションズ株式会社とが2019年4月に締結した連携協定に基づき、2030年の本市の在るべき姿「心が通う便利で心豊かな田舎暮らし」の実現を目指し、移動、交通という将来の大きな地域課題の解決に向けて、人と人とが助け合う共生社会の実現という考えの下、地域の公共交通を支えている日本交通株式会社の理解と協力を得る中で、連携して取り組んでいるものであり、単に先進技術を活用して便利に移動できることを目指しているものではないという部分が、他の自治体の取組との大きな違いであると認識しているところであります。
次に、他地域への展開と地域交通体系の構築についてでありますが、このmeemoの仕組みを地域の移動手段として持続可能なシステムとするためには、地域住民が交通課題に向き合い、自ら汗をかいて課題解決に取り組んでいただくことが極めて重要であると考えており、市といたしましては、引き続き地域が主体となる運用体制の構築に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。また、まずは高野地区において、路線バスがなく、自主運行バスを運行する協議会などもない地域におけるmeemoを活用した住民同士の移動マッチングシステムを確立することによって、他地域においても、自らの地域への導入を検討いただくことにつながるものと考えております。

◆野瀬貴則議員 詳細にわたりまして御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
除雪についてでありますが、本市の除雪の体制、それから支援の考え方について理解をさせていただきました。主要な道路に関しましては、しっかりと除雪をしていただいておりまして、市民は安心して暮らせるわけなんですけれども、やはりそこに至るまでの生活道路の除雪というのは、なかなか行政としても支援が行き届きにくい現状はあるわけでございまして、それが住民であったり、地域の方、誰かがやらねばならないことだと考えております。市民の自意識といいますか、自発的な雪かきにお願いをするしかないという現状もある中なんですけれども、やはりこれは取組を行う体制の確保は、市として訴えかけていただきたいなというふうに考えております。
また、除雪ボランティア、それから排雪場の開設についてのあたりなんですけれども、その状況状況に応じて、また必要であればそういったものも造っていくというか、そういうこともあったというふうに伺っております。排雪場所についての、一つ私の考えるところなんですけれども、仮に次の大雪で排雪場所を開設いただいたとした場合、近くの方はいいんですけれども、例えば生活道路、自分の家の周りの除雪にも困るような現状で、雪捨場にどうやって雪を持っていくんだというような課題もまた発生するのかなと思っておりますので、そういった点からも、除雪プラス排雪についても、また地域と一体となって考えていただきたいなというふうに考えております。
また、meemoについてなんですけれども、昨年の実証実験の結果と現状の課題について理解をさせていただきました。本当にその地域住民の汗をかいておられる方々によって支えられるサービスであるというふうに私も考えておりますし、また、これを引き続きいろいろな地域でも導入が進めばいいなというふうに思っております。まだまだ改善する点もあろうかと思いますし、地域の方々との協力体制もまだ引き続き図っていただくようにお願いをさせていただきます。
御答弁の中で何点か伺いたい点がありましたので、2回目の質問をさせていただきます。
まず、meemoについてなんですけれども、先ほどの住民からの意見として、当初から要望されているのが、無償運送ではなしに何かお礼をしたいという、いわゆる有償運送についてであります。このお互いさま、助け合いの精神によって、この取組は成り立っているわけですけれども、お互いさまである以上、乗せてもらう人が何もお返しはできないというのは、やはりお互いさまの精神からしても、心苦しく感じてしまうという御意見が出ておりました。それが例え100円でも払うことによって、乗せてもらう人の心理的な抵抗というのももっともっと和らぐのかなと考えております。ただ、この有償運送というのは、本当に厳格な法律といいますか、運用によって定義されておられますので、気軽に100円でいいよということはできないというのは、よくよく理解をしております。
ただ、今後、地域が主体となってこの取組を行う中で、この有償運送の可能性については、どのようにお考えでしょうかお伺いをいたします。
それから、もう一点、meemoですね、既存の公共交通との関係なんですけれども、このmeemoは、公共交通を代替するものではなく、補完するものであるというふうに考えております。meemoは、地域の支える公共交通のあくまで一翼を担う存在になっていってほしいと考えておりますので、meemoがあるから、もうほかの公共交通はなくてもよいというものでは決してありませんし、ほかの公共交通と一体となって市民のニーズに不足する部分を補い合っていただいて、スムーズな移動を確保していただきたいなと考えておるんですけれども、このmeemoが、今後、既存の公共交通との連携をどのように担っていくべきと考えておられるのかお伺いをいたします。
次に、除雪についてであります。
通学路の除雪についてもう少し伺いたいなと思うんですけれども、通学路というのは、なかなか学校としても、範囲も広いので管理が難しいのが現状かなというふうに考えております。ただ、通学路というのは、冬は当然雪が降れば除雪が必要ですし、場所によっては、夏はもう草がぼうぼうに生えてきて、草刈りが必要であったりとか、もしくは山の斜面沿いにあったりして、木を切っておかないと危険であるとか、本当に除雪や草刈りというのは地域の方々の支援によって安全な通学路というのは支えられているというふうに考えております。
学校と地域の関係性というのも、今どんどん見直されておりまして、様々な場面での連携というのを強化していただいているわけではありますが、通学路の管理といいますか、道路としての安全確保というのは、もちろん市の管理だと思っております。ただ、その通学路として考えた場合の安全確保といいますか、子供たちの安全確保の主体は、市でもあり、学校でもあり、地域でもあるのかなと考えます。利用するのは、その地域の子供たちにほかならないわけではありますので、この連携に関して、誰かが訴えかけていかなければならないというふうに考えます。連携は多種多様な連携をしていただきたいと思う中で、誰が誰にお願いをするのかというところが次のステップになるかと思っておりますので、例えば学校側から地域や保護者の皆さんに対して、除雪、こういうところが除雪足りていないんで、していただけませんかというような訴えかけ、支援の訴えかけをすることはできないかなというふうに考えておりますが、通学路の管理において、学校と地域の協力体制についてはどのようにお考えかお伺いをいたします。

◎政策推進部長(有吉央顕) 自家用有償運送の可能性についてでございますけれども、実証実験期間中や報告会の中でも、無償で送ってもらうのは心苦しいというお声や、一定の対価を支払うことで、ドライバーも継続的に活動してくれるのではないかというようなお声をお伺いしているところでございまして、また、無償による送迎は持続可能な仕組みになり得ないと考えられることから、来年度の運用におきましては、自家用有償運送の送迎の確立に向けても検証してまいりたいと考えております。
次に、既存の公共交通との連携をどのように考えているかというような御質問でございますけれども、meemoは、公共交通を補完する役割を持つものでございますことから、公共交通の十分でない地域におきましても、お互いさまの仕組みを構築する中で、公共交通と住民同士の送迎が共存できるよう、地域交通の仕組みを構築してまいりたいというように考えております。

◎教育振興部長(濱野滋) 児童・生徒の通学路についてでありますが、まず、日頃から地域の方々の御協力により、児童・生徒が安全に通学できていることに対しまして感謝申し上げます。通学路の除雪につきましては、これまでから学校だより等を通じて御協力をお願いしているところでありますが、改めて学校運営協議会いわゆるコミュニティスクールやPTAを通じて除雪の御協力をお願いする中で、協力体制を整えてまいりたいと考えております。

◆野瀬貴則議員 ありがとうございました。
meemoに関しましては、有償運送の可能性も考慮していただきながら、サービスの継続発展をぜひ願いたいと思っておりますのと、また、除雪に関していろいろな地域の方、学校を通じてお願いをしていただいている、学校だよりによってお願いをしていただいているということで理解をさせていただきました。本当にその地域の実情を見ますと、通学路の至るところで除雪をしていただいている方、たくさんおられるんですね。手で、スコップでかいておられる方もおられたら、もう自前の除雪機を持ってきて、燃料費も自前でかいていただいている方というのももちろんおられます。そういうった方々は、学校から頼まれたからやったのかどうか、全員に聞いたわけではないですけれども、本当に自発的にやっていただいている方というのもたくさんおられるというのは、私も理解をしております。また、そういう方々の把握といいますか、やっぱり一定何かの取組の中で全体として取り組んでいただけたら、より除雪についても安心な体制が整うのかなというふうに考えております。
3回目の質問で、除雪についてもう少しだけお伺いをさせていただくんですけれども、現在、生活道路の除雪の主体は、あくまでも地域住民ないし自治会になっているというふうに思います。しかし、先ほど申し上げましたように、本当に有志で除雪をしていただいている方というのもたくさんおられますので、そういった方々に対しても何らかの支援といいますか、その自治会じゃないと駄目だとか、もしくはこういうあれやないと駄目だとかいうのでなしに、やっぱり市全体、住民全体で取り組んでいくべきものだというふうに思っておりますので、いろいろな人的支援や物的支援、情報支援、方法はいろいろあるかと思うんですけれども、様々な除雪をしていただく方に対しまして、地域のため、子供たちのためにしていただいているわけでありますので、市としてこういった方々に対しましても支援をしていただきたいというふうに考えておるんですけれども、今後、また雪に対しまして、市として様々な住民の方々の有志による除雪の支援をしていただくお考えはありますでしょうか、ぜひ今後につながる御答弁をよろしくお願いします。

◎建設部長(田中洋) 自治会の枠を越えて有志の方々による除雪も非常に大切なことと考えておりますが、まずは自治会に対する包括的な支援の在り方を検討してまいりたいと考えております。

PAGE TOP